有機生産とは、事業者(作り手)が有機の基準に従って生産することです。日本では、有機生産の基準がJAS法で定められています。有機JAS基準を満たさない生産物を有機食品として販売することは、有機の信頼性を損なうことになります。
有機認証は、一般的に事業者(作り手)が有機基準に沿って生産したことを第三者の認証機関が証明するシステムで、誰もが信頼できるシステムとして世界各地で実施されています。第三者認証では、認証を受ける人と認証する機関(または人)の間の利害関係は厳しく排除されており、また認証業務は公明正大であること、差別待遇をしないことが求められ、有機食品の信頼性を担保しています。有機認証を受けた事業者(作り手)は、有機マークを含む「有機」の強調表示ができ、消費者(買い手)はその表示をもとに有機食品を購入できます。消費者(買い手)が有機食品を正しく選択したい時に役立つ仕組みともいえます。
有機の審査では、事業者が有機基準に沿って生産し、適切な表示ができる組織かどうかを見ることになります。JONAは、1993年から独立した第三者認証機関の民間団体として認証活動を続けており、2000年に有機JAS制度の導入に伴って、農林水産省の登録認証機関となりました。
現在、JONAの有機認証は、農産物、畜産物、水産物、飼料、加工食品の生産者、加工業者、あるいは流通・販売業者を対象です。畜産物など実績が少ない分野や水産物のように日本の法律では対象としていない分野でも、積極的に認証を行い、幅広い分野の有機認証の要望に対応するように活動しています。農産物とその加工食品の分野では、JASだけでなく、欧州、米国、カナダの有機制度に基づく認証も実施しています。