有機JAS規格に関する意見交換会・レポート

2010年2月9日に「有機JAS規格に関する意見交換会」が開催されました。

「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)」では、日本農林規格(以下「JAS規格」という。)を5年に1度見直すことになっております。来年はその見直しを行う年にあたり、有機農産物、有機畜産物、有機加工食品及び有機飼料と全ての有機JAS規格が対象となっております。この見直しに先だって、有機JAS規格の現在の課題及び今後のあり方についての意見交換の場が設けられました。

パネリストには、消費者、生産者、製造業者、流通、マスコミ等幅広い分野から主婦連、消費科学連合会、JA加美よつばの長沼さん、JOIAの丸山さん、クレヨンハウスの落合さん、ワタミの渡邉さんなどで、JONAの松本理事長も選ばれました。

意見交換会では、

(1)日本の有機生産が伸びないのはなぜか?
(2)有機畜産の認定が少ないのはなぜか?
(3)有機畜産も指定農林物資(注1)とすべきか?
(4)外国の認証制度の同等性評価の進め方(注2)

という4つの課題を中心に意見交換が行われ、各方面から様々な意見が出されました。

※注1. . . . .現在、有機農産物と有機農産物加工食品のみが指定農林物資となっており、これらに有機表示するには、事業者の認定と有機JASマークの貼付が義務づけられております。一方、有機畜産物は指定農林物資になっていないため、事業者が有機畜産物JAS規格に基づく認定を受けず、JASマークを貼付せずに有機表示ができることになっています。

※注2. . . . .有機認証制度と同等であると評価することにより、その国の認証制度に基づいた有機食品に関する認証手続きを簡略化できる制度です。現在、日本はEU15カ国、オーストラリア、アメリカ合衆国、アルゼンチン、ニュージーランド、スイスを同等であると評価しています。一方、日本の有機認証制度を同等と評価している外国はありません。

なお、当日の配付資料は下記のウェブアドレスから入手可能です。
http://www.maff.go.jp/j/jas/kaigi/yuuki_iken_100209.html

また、意見交換の内容は、以下のアドレスで公表されています(PDF形式のファイルへのリンクです)。
http://www.maff.go.jp/j/jas/kaigi/pdf/yuuki_iken_100209d.pdf

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この会の特徴は、委員会形式ではなく、参加者全員に発言権が与えられているところだと思います。したがって中心の発言者は委員という肩書きではなくパネリストとなっています。参加者は定員70名に対し、倍以上の応募があったそうです。

有機農業の推進に関する法律(有機農業推進法)では、施策に反映するための農家の意見を述べる機会を設けることが明記されています。同じようにJAS法における有機認証制度でも関係者の意見を反映して進めていこうとする行政の意志を感じ取ることができました。大げさかもしれませんが、日本の有機認証制度の歴史を変える第1歩だと思います。これからよりいっそう官民が協力して総合的に有機認証制度を推進できる体制になっていくことを期待しています。

なお、この意見交換会では制度のあり方が中心でしたが、既に個別の有機JAS規格についても、見直しの原案作成作業が始まっています(注3)。JONAとしても今後の動きに注目して、必要ならば意見を出し、より良い制度作りに参加いたします。JONAは皆さんの声を制度に反映させる役目もありますので、ご意見を事務局にお知らせ下さい。(ご意見はメールフォームからどうぞ!)

※注3. . . . .原案作成作業は、(独)農林水産消費安全技術センター(略称FAMIC)で行われています。状況は下記のアドレスで確認できます。
http://www.famic.go.jp/event/index.html#honbu

(JONA事務局 遠藤)