BioFach2008へ行ってまいりました
~高速道路を200㎞/hで走れる社会では有機が売れる…?
毎年ドイツのニュールンベルグ市で開催されているオーガニックの祭典が2008年2月21から4日間行われました。JONAで事務局の業務を委託されているIFOAMジャパン(国際有機農業運動連盟)でツアーを主催し参加しました。

BioFachには世界のオーガニックが勢ぞろいします。幕張メッセ全てを使ったくらいの大規模な展示会です。分かり易く言うと10haくらい…?有機のモノで揃わないものは無い!というのを実感できます。野菜・果物・穀物はもちろんジュース・ワイン・コーヒー・炭酸飲料などの飲み物、チョコやクッキーだけでなくグミやアイスクリーム、ハムやソーセージにパンやチーズ、魚に卵にコスメに布団に・・・とにかく「基準があるものは全部」。
特に私がびっくりしたのはお魚です。

昨年BioFachではチラホラとその存在を見せ始めたくらいで魚の種類もサーモンくらいでしたが、今年はなまずのような魚から名前も知らない小さな魚まで・・・生態系を考えても、毎日の食事を考えても、つりなどの趣味を考えても、魚って無くてはならない存在だもの、有機魚もとーぜんですよね~と思うのでした。
さて、IFOAMジャパンのツアーでは他にオーガニックのお店を見学したり、有機専門の流通業者を視察したりしました。また、IFOAMの方たちにお話を聞く機会を設けました。IFOAM世界理事長のハーマン氏には事前に質問を送り、回答していただきましたが、その中で興味深かった内容を紹介します
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ハーマン氏によると1990年代から世界的に有機食品(今では衣類やコスメなども含む)の市場は伸びつづけていて、アメリカでは毎年20%を越える伸び率で成長、ドイツでも15%位で伸びつづけてきているそうです。ドイツ国内では総市場の4~5%が有機で、EU他国では10~20%と市場の一割以上が有機のところも多いそうです。(日本では0.017%…)

ただし、有機の生産は市場と同じくらいに広がっているわけではなく、多くは輸入の有機品だということです。(米国では有機畜産の需要は高まっているけど有機飼料の生産が追いつかず、オーガニックビーフを作るために有機大豆を中国から輸入し始めたとの報道がありました。)
有機が広がってきた理由と有機の広がらない理由を質問しました。ハーマン氏は、「消費者の変革★」が有機を広げる推進力だと分析されました。「最近では環境・文化・豊かさへの対価を払うことに理解がある消費者が増えてきて、“オーガニック”が問い掛け続けてきた“関係性を大切にする道徳や意識や価値観”が受け入れられたことで有機食品が、有機農業が、有機商品が受け入れられている」とのことです。
また、ハーマン氏が挙げた「広がらない理由」とは、*多国籍企業による圧力、*遺伝子組み替えなど有機農業とは共存できない技術の存在、そして*バイオエタノール作物への助成金でした。
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EUでも世界でも、慣行農家の多くはこのままでは農業が成り立たないと感じている背景があります。ではどうしたら農業を続けられるのか?というときに、有機農業へ転換するという選択肢もありますが、今、各国はこぞってバイオエネルギー作物(コーンや砂糖きびなど)へ補助金を出していて、新しい技術への興味もあるし、エコっぽいし、慣行のシステムのままで生産できる(しかも転換期間というのもない!)ため、バイオエネルギー生産に切り替える農家が増えているそうです。
エネルギー作物を“生産するときに費やすエネルギー”と、収穫されたエネルギー作物から“得られるエネルギー”は同じ程度か少なくなるといいます。確かに・・・1ある資源から10の富を生産するのが「農業」という人間の知恵なら、バイオエネルギーはあまり賢くない選択かも知れません(しかもコーンの多くは遺伝子組み替えと聞きます)。
ドイツでいいなと思ったのは「on your risk=自己責任で」という考え方です。電車乗るのも改札がないし、バーン(高速道路)は制限速度ないし。環境や社会に対してもみんなが責任を果たしているのが感じ取れました。
(報告:事務局 三好)
2008 年 4 月 3 日 12:00 | カテゴリー:オーガニックコラム