有機認定という選択

グリンリーフ(株)・澤浦彰治氏の「有機認定」という選択

現在私の会社は、蒟蒻芋、野菜、こんにゃく加工品、漬物、冷凍野菜で有機認証を取得して、仲間のグループを合わせると約五十ヘクタールの有機認証の圃場が有る。

こんにゃく畑と工場

元々このような農業を始めたのは平成元年の頃である。私は農家の長男として開拓地に産まれた。慣行栽培で市場や農協に出荷するだけの農業が行き着き、当時の慣行栽培の流通の仕組みと野菜に違和感を持っていた。「人間が食べる野菜なのに何故見かけを良くする為だけにこんなに農薬を使用するのだろうか?」市場では見かけが評価の対象だった。今でこそ安全性に注目が集まっているが、当時は安全性の事を言う人はごく少数だった。

このようなときに私は、有機農産物を求めているお客様に出会うことが出来て有機農業に目覚めた。食べる人を意識して農業をする事はとても大切で、私はそれまでの農業に対する違和感と悶々とした気持ちが一気に晴れた。私が、有機農業を始めたのは自分の生活の為もあるが、その先のお客様の健康や安心に答える、つまり食べる人と繋がった農業をしたいと言う気持ちからだ。「大切な人に食べて貰う農産物は安全なモノであってもらいたい。」そのような考え方が根底にあった。そのような時、ヨシケイ埼玉の井上さんから外国のオーガニック農産物の事を聴いてJONAを紹介して貰った。当時東京駅の近くの事務所で担当の人からその仕組みについて話しを聴いた。明確な第三者認証のやり方に少々とまどいもあったが、その考え方に共感して即JONAの会員になった。

有機農産物や無農薬栽培農産物など様々な表示が市場に多く出回った。「有機」「無農薬」と書くと高く売れるから・・・という無知な生産者や儲け優先の流通業者が意味無く使い始めた。農水省がガイドラインをつくり「有機農産物」「無農薬農産物」「減農薬減化学肥料農産物」の三つに表示が別れた。しかし、あくまでもガイドライン、自主認証だった。私はその仕組みにある意味反対をしながらも、それに添った蒟蒻芋の栽培を行っていた。

こんにゃく製品

やがて日本農林規格の中で有機農産物の認証制度が始まった。色々な認証団体ができてきた。それぞれ色々な想いを持って設立された。そのような中で私は長年のお付き合いと、認証制度が始まる前からの実績をみて有機認証を受けるのはJONAに決めた。生産者の中では他団体と比べて「口うるさく」「厳しい」という話しもあったが、「一番厳しく実績のあるところで認めて貰えれば間違いがない。」という思いだった。その後、確かに厳しいところもあったが、その都度有機農業を発展させるために何が大切か、という本来の有機農業の視点で議論出来たことは良かったと考えている。机上の空論ではなく現場に即した議論が出来ることがJONAの強みではないだろうか。

(グリンリーフ株式会社 代表取締役 澤浦彰治)

■澤浦彰治氏 プロフィール

1964年4月13日生まれ、45歳

  • 1964年:現住所に農家の長男として生まれる。
  • 1982年:重量挙げ競技でインターハイ4位、くにびき国体少年の部6位入賞
  • 1983年:利根農林高校を卒業
  • 1984年:群馬県畜産試験場研修課程終了
  • 1990年:群馬県農業青年クラブ協議会会長
  • 1991年:こんにゃくの製品加工を始める
  • 1992年:野菜くらぶを3人の仲間と創業
  • 1994年:グリンリーフ有限会社設立代表取締役になる;結婚
  • 1995年:長女誕生
  • 1996年:有限会社野菜くらぶ設立代表取締役になる
  • 1998年:グリンリーフ有限会社資本金2900万円に増資;こんにゃくの加工場完成;有限会社野菜くらぶ資本金を1320万円に増資;長男誕生
  • 2000年:次男誕生
  • 2001年:野菜くらぶ資本金を2820万円に増資;青森県に有限会社サニタスガーデンを新規就農者と設立
  • 2002年:有限会社野菜くらぶを株式会社野菜くらぶへ組織変更、代表取締役となる;グリンリーフ有限会社を3670万円に増資し株式会社に組織変更する。
  • 2003年:グリンリーフがアグリビジネス投資育成株式会社と、第三者割り当て増資、社員持株会からの出資を受け入れで資本金9000万円となる;野菜漬物冷凍加工場を建設
  • 2005年:株式会社野菜くらぶを増資して資本金3920万円とする;グリンリーフ株式会社で冷凍庫を建設
  • 2006年:株式会社サングレイスを静岡に設立、代表取締役会長となる
  • 2008年:社長を務めるグリンリーフ株式会社が第47回農林水産祭で天皇杯を受賞する

加工場

現在、群馬中小企業家同友会副代表理事

野菜くらぶの詳細はホームページhttp://www.yasaiclub.co.jp/でご覧下さい。
グリンリーフの詳細はホームページhttp://www.akn.jp/でご覧下さい。

■オーガニック研究所:有機認定という選択:記事一覧